回転機構のパーツを作る場合、ベアリングはよく使います。
よほど精密を求めない限り、結構安価で手に入りますが、
3Dプリンタで自作してみたくなりました。
ベアリングの機構や、3Dプリンタでの製作事例は、
ネットやYouTubeですぐに見つかりましたので
そちらを参考に作成してみました。
ボールベアリング
今回は、一般的な球を利用した、ボールベアリングを作ってみようと思います。
機構は単純ですね。
外輪と内輪の内側に球が通る溝があって、球が片寄らないように、保持器で
ある程度拘束するイメージです。
Fusion360 でモデリング
Fusion360で設計していきます。
平面寸法、スケッチ
玉径は6mmを6個配置するとして、適当ですが、だいたいのバランスをみながら
外径Φ30、内径Φ10、玉の中心をΦ20 としました。
ちょっと悩むのが、玉と内・外輪との引っかかり量です。
大きくすると、組み立てられませんし、小さくすると外れやすくなります。
実は、最初は1mmで作ってみましたが、組み立てできなかったので、0.5mmとしました。
次に、玉が通る溝の大きさですが、ここでも玉とのクリアランスを悩みます。
実際には、作成して動作具合で調整する事になると思います。
内輪、外輪モデリング
私は、クリアランス片側0.25~0.3mm程度として作ってみます。
モデリングは簡単です。
外輪は外径Φ30mm、厚さ2.5mm、内輪は、内径Φ10mm厚さ2.5mmのスリーブです。
球が通る溝は、Φ20mmを中心にして、Φ6.55mmのパイプ形状を描き
内、外のスリーブから、引き算すれば、内輪、外輪はできあがりです
保持器のモデリング
保持器の形状をネットで調べると、かなりいろいろな形状が見つかります。
ただ、3Dプリンタで作るには、なるべくアンダー部がないような形状にしたいですから
底面が残るような、円筒から、6個のΦ6.7mmの球を引き算しました。
幅は、内・外輪には接触しないように、1mmの隙間としました。
引き算後、組み立て時、玉が転がりにくいように、少し上面を押し出しました。
完成
Adventurer3 でプリント
玉のプリントがどうなるか分かりませんでしたが、サポート使用でどうにかなりました。
ただ、やはりテーブルとの接触面は、少しガタガタしています。
多少、やすりで後処理しましたが、球なので滑りやすく面倒です。
結局、100均の、BB弾も購入しました。
本体部分は、三つのパーツ一緒にプリントしましたが、保持器はあまり綺麗にプリントできていません。
組み立て
組み立ててみます。
やはり、プリンタ作成の「玉」は少しガタガタしているので、少し入れづらかったですが
スムーズに回転しました。
100均ですが、BB弾のほうがやはりすんなりいきました。
まとめ
もちろん、金属の市販品に比べると、スムーズさは全くちがいますが、3Dプリンタで作成でき一つのパーツとして組みあがったのは、いい経験になりました。
金属ベアリングのスムーズさが必要な場合は別ですが、回転機構がほしい程度であれば
プリンタであれば、円柱形状にこだわらず、パーツ内部にベアリング機構を取り入れる事も可能です。
製作の幅が広がりそうです。
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