3Dプリンタを新しく(Adventurer3Pro)したので、再度ネットで情報を集めてみました。
フィラメントは湿気に弱いみたいですね。
長時間放置しておくと、途中ポキポキ折れたりしていましたが、それも湿気が原因のようです。
前回何度も詰まって壊れてしまったのも、湿気も関係していると思っています。
ニューマシンの試運転もかねて、フィラメントの供給できる乾燥ケースを自作してみようと思います。
自作パーツはFusin360で設計しますが、普段あまり使用していないコンポーネント機能を使ってみようと思います。
乾燥BOX自作
「フィラメント乾燥」で検索すると、かなりヒットします。
市販されている、機器も結構ありますね。
DIYの動画やブログもすぐに見つかりました。
https://www.youtube.com/watch?v=lOM6s8NUf5Q
https://www.youtube.com/watch?v=xt9rW7jQG0w
筆者も参考にさせてもらって、自作してみようと思います
仕様検討
・自宅に設置してあるプリンタ本体の横の、200mm程度の範囲に置きたい。
・せっかくなので、2個入りにしたい。
・500g、1000g 両方のフィラメントに対応したい。
・湿度計は必須。
購入品検討
★まずは、ケース。
1000gのフィラメントリールは、手持ちのサイズが、Φ200mm×厚65mm程度
このサイズが2個納まるストッカーを探しました。
★シャフト
フィラメントリール中心穴にシャフトを入れ、回転させる仕様とします。
シャフトは自作する事も考えましたが、鉄製のパイプを購入する事にしました。
ステンレス製で#400の研磨がされてて、339円。安いなぁ~。
★湿度計
測定精度はそれほど必要ありませんが、コンパクトなものがいいですね。
複数個所に置くと思うので4個セット。
こちらも単価では、400円程度。
★エアホース継手
プリンタへフィラメントを供給するだけなら、継手パーツまでは必要ないように思いますが、ワンタッチで接続できれば便利そうです。
どのような形体がいいのか?実際に組み付けてみないとよくわかりませんでしたが
取付けるパーツをプリントする場合、M5程度のネジが簡単そうだったので、M5にしました。
ただこれは、ちょっと失敗でした、M5の場合内径の穴が小さいので、フィラメントが引っ掛かり気味になります
もう少し内径が大きい穴にするか、自作したほうがよさそうです。
★PTFEチューブ
送り出し用のチューブも必要ですね。
スムーズ性も考慮して、外径Φ6、内径Φ4にしました
★乾燥剤
100均のシリカゲルでも、いいと思いますが、即効性を考えると「OZO-Z」が3Dプリンター用を謳っています。
シリカゲルのように、再利用できませんが、200円弱で5か月なのでいいと思います
★単品製作購入費用
一個製作の費用は、だいたい2000円ぐらいですね。
追加で穴あけ用に、ハンドドリルは手持ちがあるので、繰り広げ用にこちらも購入しました
Fusion360 で設計
いよいよ、Fusion360を使用してこれらのパーツを配置するよう設計していきます。
筆者はCAMが専門なので、モデリングも一個の部品がほとんどです。
たまに、治具など設計する事はあります、それでも数個のパーツです。
なので、ほとんどボディでおこない、コンポーネントは使用していません。
今回は、数種類のパーツを組み立てて行くので、このような場合には、パーツごとにコンポーネントで作成し、「位置合わせ」機能で組み立てたほうがよさそうです。
パーツを整理
モデリングするパーツを整理してみましょう
- ボックスケース(ストッカー)
- 500g フィラメントリール
- 1000gフィラメントリール
- パイプシャンク
- ブラケット
- シャンクとリール内径アダプタ
- 湿度計ホルダ
- チューブ継手
- フィラメント出口
- フィラメント止先端
- ボルトM6
だいたい、こんなところでしょうか?
ボディ
最初はあまり考えず、通常通りボディでモデリングしていきました。
ところが、パーツが多いと、「ボディ」が増えていきます
さらに、ボディを作成するのに使用した「履歴」もどんどん増えていきます。
後で見ると、自分で作成したのに、どれがどれだったか?
さかのぼって修正する場合も大変です。
一つの解決策としては「ボディ」や「コマンド履歴」に分かりやすい名前を付ける事もできますが、
それでも増えてくると大変です。
コンポーネント
ボディは、単体のモデル情報しか持っていませんが、コンポーネントは
複数ボディや他のコンポーネントが集まった情報を持っています。
単体形状のみのボディに対して、複数のパーツが組み立てられた部品のイメージだと思います。
複数構成の部品だけでなく単体でも、コンポーネントにしておくことで管理が楽になりました。
さらに各コンポーネントには分かりやすい名前を付けるようにすると、よりわかりやすくなります。
作業したいパーツのコンポーネントをアクティブにすると、「コマンド履歴」にはそのパーツだけの履歴しか表示されません。
また、一つのコンポーネント内には、「原点」や「スケッチ」もそれぞれ含まれるので、編集作業がかなり楽になります。
アクティブにするには、そのコンポーネント右側の「〇」をクリックで選択します。
そのパーツのみ正常に表示され、他の部品は半透明化されます。
上の画像の例では、「コンポーネント・湿度計」は、湿度計本体とホルダの二つのボディ構成です。
湿度計の取り付け位置を変更したい場合、ボディを指定すると単体の移動になりますが、コンポーネントを指定すれば2ボディ同時に移動できます。
このように、組み合わさったパーツを編集する場合、非常に便利になります。
コンポーネントにするには、作成済みのボディから作成する事もできますが、パーツが多い場合には最初から新規コンポーネントとして作業する事をおすすめします。
ボディからコンポーネントを作成すると、そのボディを作成した履歴が、作成したコンポーネント側に入ってきません。
結局、わかり難くなります。
グループ
コンポーネントを作成しても、デザイントップをアクティブにすると、コマンド履歴に全部の履歴が表示されます。
やはり、長くなると右側に隠れてしまって、作業性が悪くなるので、グループ化しておくと整理しやすくなります。
グループにしたい履歴を「shift」または「Ctrl」を押しながら選択し、右ボタンで「グループを作成」
名前も分かりやすい名前にしておいたほうが、いいと思います。
履歴からそのグループを右クリックで、「名前変更」。
グループを解除したい場合には、履歴から対象グループを右クリックから
「削除」→「グループを削除し、コンテンツを展開」。
履歴参照方法は、人それぞれだと思いますが、私は長くなり右側に隠れてしまうのが嫌なので
グループ化しています。
完成
完成しました。
今回あまり使っていなかった、コンポーネント機能を使用してみました。
パーツ(コンポーネント)ごとの移動や配置、編集などボディと比べると便利でした。
本当に単体のモデル以外の場合には、コンポーネントにしたほうがよさそうです。
この設計でおニューマシンでプリントして、とりあえずは、使えてます。
湿度も、10%ぐらいになってます。
今回作成したモデルは、下記から「Fusion360」形式のデータがダウンロードできます。
まだ、不慣れな事と、実際に使用するには、もう少し修正する箇所も
でてきると思いますが、なにかの参考になれば幸いです。
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